2023年度入社式を開催
2023/04/04
4月3日(月)、大阪本社にて2023年度新卒新入社員30名の入社式を開催しました。
2020年度以降コロナ感染拡大防止のためオンライン開催や複数拠点に分かれて開催していましたが、今年は4年ぶりに1拠点での対面開催となりました。入社式では新入社員への辞令交付後、稲畑社長の祝辞、新入社員による自己紹介がありました。
【稲畑社長の祝辞要旨】
ここ三年は、通常の形の入社式ができなかったため、みなさんが一堂に会する形での入社式は四年振りとなります。去年と一昨年は分散開催でしたので、リアルではありましたが、久し振りに通常の形に戻すことができて良かった!というのが私の実感ですし、学生時代をほぼコロナ禍ですごされた皆さん方にとっても喜ばしいことではないかと思います。
入社式の祝辞は覚えてないことも多いため、できるだけ形式的なことは抜きにして、一つでも記憶に残るようなことを話そうと思います。私は新聞や雑誌を読んで、時々自分の、心に残った言葉をメモしますが、その言葉の中で今日はみなさんに二つの言葉を紹介して祝辞の代わりといたします。
一つ目は、「随所に主となれ」という言葉です。臨済宗の「臨済録」に出てくる言葉で、全文は、「随所に主となれば、立処(たつところ)皆な真なり」です。雑誌の中で、ある会社の社長が紹介していた言葉ですが、その方が入社直後に病気で半年あまりの療養生活を送ったため同期と差がついた、という失意と焦りの中で出会ったのがこの言葉でした。主というのは主人公ではなく主体性という解釈で、主人公にはなれないけれども、色んなところで主体的に仕事に取り組むことはできるはず、とこの言葉を心の支えにしたそうです。
自分が何に向いているのか分からないなか配属されたところで、どうやって仕事をしていくのか不安をお持ちではと想像しますが、配属された場所で主体的に取り組むことによって、自分が主人公でないにしても、得るものが必ずあると思います。「立処皆な真なり」、と願いを込めてみなさんに送りたいと思います。
二つ目は、「出し惜しみをするな」です。この言葉は作家の内館牧子さんが、NHK朝の連ドラの脚本家に抜擢された際、師匠の橋田壽賀子さんからかけられた言葉だそうです。この言葉を掛けられた直後、正に出し惜しみして水増しで書いてあった脚本原稿を全て書き直したそうです。その脚本の作品が、連続テレビ小説、『ひらり』【1992年10月~93年3月】となり好評を博しました。出し惜しみせず全力で取り組むことは、日頃の我々の仕事にも通じる話であると思います。仕事人生はよくマラソンに例えられます。長期戦なのでともすればペース配分を考えがちですが、私は不要だと思います。ペース配分をするより走れるときはあまり後先考えずにしっかりと走った方がいいと思います。当社のこれまでの経験上も言えることで、そうすることで次に繋がる展開がでてきたと感じることもあります。
稲畑産業は創業から今年で133年目。それなりに歴史のある会社ですが、常に変化し続けており130年前に始まった事業は、今は殆ど残っておりません。これまで変わってきましたが、これからも変わり続けますし、それを担っていくのは間違いなくみなさんの世代です。そういう心意気、志を持ってこの新しい期を始めていただければと思います。
簡単ですが、以上で私からのみなさんへの祝辞ということにさせていただきます。
同日夕方、大阪市内のホテルで開催された懇親会では、新卒新入社員、役員、本部長、室長が出席し、交流を深めました。
4月5日新入社員研修として、創業者が第10代会頭を務めた大阪商工会議所の近くに立地する「大阪企業家ミュージアム」を訪問し、創業者に関する展示を通じて当社の企業文化を学びました。
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